8月に入り、今年の冷夏予想が大きく外れ、連日酷暑がつづきます。
特に、この8月の連休からお盆にかけて、台風の襲来も心配されるようです。
そのせいか、今日もとても暑く、来年のオリンピック本当に大丈夫なんだろうか・・・
と心配されているかたも多いのでは?
さて、最近読んだ「重ね地図で読み解く京都の『魔界』」という本に、あの世へ繋がる
井戸の話や、魑魅魍魎がいっぱい出てきます。
平安の京の都には、怨霊充ち満ちていたようです。
中でも菅原道真、崇徳院、平将門が3大怨霊で、皆さん憤死の果てに怨霊と化されたようです。
平将門さんは三条河原にさらされた首が関東まで飛んで行ったらしいです。
崇徳院さんは大天狗になられたようです。
ただし天満宮の菅原道真さんは怨霊から、学問の神様になられ、今では私たちのお味方です。
では、物の怪とは何?
魑魅魍魎のこと。鬼偏が4つならんでいますからねぇ。どこにでも現れる、恐ろしい異形の
ものたちです。平安時代には都の外は百鬼夜行。
特に「鵺(ぬえ)」は恐ろしいですね。猿の頭に狸の胴、虎の手足にヘビの尾で、
人の悲鳴のように鳴き、凶事をもたらす鳥?だったようです。
要するによくわからない生き物です。
鬼はもちろん土蜘蛛、天狗、なども物の怪です。
現代ではお目にかかれないけど、むしろ今は人が物の怪かもしれません。
さしずめ、政治の世界にはいっぱいいてそうです。
ちょっと長くなりますが、この本に檀林皇后九相図について解説が載っていました。
私たちがセミナーとかワークショップを行う時、よくお世話になる図です。
というのも、人体が腐敗していく様を写真でお見せするわけにもいかないので、
この絵で説明します。檀林皇后九相図は六道の辻近くの西福寺に飾られている
掛け軸で、普段は見ることはできないのですが、お盆の頃には見れるらしいです。
檀林皇后とは平安初期、嵯峨天皇の后で、檀林寺を建立した信仰の篤い方でしたが、
大変な美貌の持ち主で、修行中の僧の心まで動かすほどであったそうです。
皇后は、諸行無常を身をもって人びとに伝えようと、死の際に「自分の亡骸は埋葬せず、
辻に打ち捨てるように」と遺言した。遺言通り、遺体は辻に捨てられ、死後変化を
していく、僧たちはその様を写し取り、世の無常を悟り、修行に打ち込むようになった。
なるほど、これはすごい決断です。
形あるものはすべて無に帰るという教え、残念ながら現代はプラスチックや核のゴミなど
厄介者がいっぱいです。
地球や自然にとって、魑魅魍魎の厄介者はホモサピエンスではないでしょうか。