4553件
2323件
これは平成29年の大阪市における検案数と独居自宅死亡者数です。
1週間以上経過して発見されたいわゆる孤立死(孤独死)者は730件で、
独居自宅死亡者の約36%に至っている。
大阪市内だけでも毎年多数の孤立死(孤独死)が発生しており、
全国的な数字はもっと大きくなるだろう。
このような社会的孤立の状況による死者については、大きな社会問題といわれている。
さて、世界中を席巻している新型コロナウイルス渦であるが、
他の先進国に比して、感染者数や死者数が非常に少ないといわれている。
他国に比べて対策がうまくいっているとも思えないのだが、
多くの人の努力が実っているともいえるのかもしれないし、
もともとの生活習慣が利しているのかもしれない。
また、もともと社会的孤立が利しているのではないかとふと思った。
社会的距離を取ることが対策の一つとして推奨されている。
わざわざ推奨されなくても、人と接する機会の少ない高齢者の割合は、
他国の高齢者より大変大きな数字となっていた。
・病気になったとき近所に助けを求めることができるか
・1週間人と話す機会がない
などの質問で高い割合を示しており、孤立死の一因といわれている。
特にコドクシは世界で使われている言葉となっている。
もともと孤独な高齢者が多いことが、不幸中の幸いとなっているのでは。
しかし、素直に喜べない理由である。
助け合えない社会が、このコロナ渦で拡大し、
孤立する人、孤立死に至る人の割合が増えているかもしれない。
コロナに感染しますか、孤立死しますかは笑えない現実である。
感染症を恐れるあまり、社会的孤立に目をつぶってはだめではないだろうか
社会的距離を保つ=社会的孤立とならない、何らかの対策が求められる。